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ネット活用講座

第1回 「What is Internet?」

文/イラスト:こうどう(テクニカルチーム)

はじめに

インターネット、電子メール、ホームページといった言葉が日常会話や新聞、TV等で一般的な言葉として使用されています。でも「インターネット」ってそもそもどのようなものなのでしょうか?
どのようなしくみで、世界中の人たちと情報の交換、共有ができているのでしょうか?

このページを見ている方は、すでにインターネットを使いこなしていることと思いますが、そのしくみまで理解された上で利用している方は案外少ないかもしれません。
道具としてインターネットを活用されている方にとっては、大事なのは「しくみ」よりも「使い勝手」かもしれませんが、「しくみ」がわかると、もっといろいろな使い道がみえてくるかもしれません。

ということで、中野区インターネット商店会では「インターネットのしくみ」を理解していただいた上で、いろいろな活用方法を提案していきたいと考えています。
ちょっと固い話にはなりますが、おつきあいください。

ネットワークって?

インターネットについてお話する前に、まずは「ネットワーク」について、触れておかなければなりません。

ネットワークとは、元々の意味では「網状のもの」を意味します。転じて複数の人、物などをいろいろな媒体を介して結びつけた「繋がり」を表す言葉として使われています。
というわけで、電話やFAXもネットワークの一種であるとも言えます。(一対一のネットワークです。)

では、コンピュータの世界ではどうでしょうか?
2台のコンピュータを何らかの手段で繋ぐこと=ネットワークを構成することとなります。2台のコンピュータを繋ぐ手段としてはいろいろな方法があります。近くにあるコンピュータ同士を繋ぐ場合ならば、シリアルポート、パラレルポート、赤外線ポートなどでの接続が可能です。
また、離れた場所にある2台のコンピュータを繋ぐ手段としては、電話回線を介してのモデムでの一対一の接続などの方法があります。


最小の形のネットワーク

これは2台のコンピュータを繋ぐ場合ですが、では複数台のコンピュータ同士(ネットワーク同士)の場合ではどのような手段があるでしょうか?
近くにある複数台のコンピュータ同士を繋ぐ場合ならば、LAN、離れた場所にある複数台のコンピュータ(ネットワーク)同士を繋ぐ手段としては、WAN(下図参照。LAN同士を専用線等で接続した広域ネットワーク網)によるものや、インターネットを介して、といった方法が現在では一般的な手段と言えます。


大規模なネットワーク
インターネットとは?

インターネットは、世界中の企業や大学、教育機関等のさまざまなネットワーク同士を世界規模で接続している「ネットワークのネットワーク」です。世界中のコンピュータ同士が一定の決められたプロトコル(protocol:通信を行う上での約束事です。)のもとで接続されたことで、インターネットはとても便利なネットワークに進化しました。

インターネットの仕組み
インターネットは「ネットワークのネット」

もともと1969年にアメリカの4つの大学・研究所を結ぶことでスタートしたネットワークがインターネットのはじまりですが、今や世界全体を網羅するネットワークとなり、今もなお発展し続けています。

電子メールでのやりとり、ホームページのブラウズ(browse:図書館・書店であちこち本をのぞいてみるという意味があります。)等はインターネットを介することで成り立っています。

個人がインターネットに接続する場合には、プロバイダと呼ばれるインターネット接続業者と契約する必要がありますが、現在、日本には大小3,000以上のプロバイダがあると言われており、大きなプロバイダ(一次プロバイダ)の下には、さらに小さなプロバイダ(二次プロバイダ、三次プロバイダ)がつながるという構造になっています。通常大きなプロバイダは全国的にサービスを提供していますが、小さなプロバイダは地域を限定した形でサービスを提供しています。

大きなプロバイダ同士はIX(インターネット・エクスチェンジ)と呼ばれる接続点を介して相互に接続されるとともに、アメリカとの間を大容量の回線で接続しています。(他国でも同様です。)
この接続により、アメリカを軸として、世界各国の大きなプロバイダが相互に接続されると同時に、国内においては、IXを通じて相互に接続されているということになります。

インターネットの仕組み
IXを介して相互接続されるプロバイダ

インターネットの大きな特徴として世界各国が常時接続されていること、また、どこかの国のインターネットに事故が起きて不通になったとしても、それ以外の部分は問題なく動き続けるということです。これがインターネットが「ネットワークのネットワーク」と呼ばれる由縁でもあります。

インターネットの生い立ちと成長

インターネットの起源は、1969年、米国国防総省がネットワーク研究のために開始したARPANETです。当時、非常に高価であった大型コンピュータをネットワークを介して共同利用することが第一の目的でした。また、ネットワークの一部が破壊されてもネットワーク全体は停止せず、残った部分だけで通信が可能になるようなシステムの開発という目的もありました。

最初は限られた大学、研究所などに設置されたコンピュータを結んだネットワークでしたが、次第に多くの大学や研究機関が接続するようになってきました。また、当初は、研究用に利用目的が限られていましたが、企業や一般の家庭からも接続ができるようになって、利用の幅が大きく広がりました。

もともとはアメリカの研究ネットワークであったことから、アメリカ国内を中心に広がってきましたが、1983年に軍事目的での利用がmilnetという形で切り離され、さらに、日本を含むさまざまな国のネットワークとつながるようになり、まさに世界規模のネットワークとして成長してきています。

日本では1984年、東京大学と慶応大学と東京工業大学の間でJUNET(ジェーユーネット)と呼ばれるネットワークが開始されました。その後、1992年に日本で最初の商用インターネットサービスプロバイダが接続サービスを開始し、OSやブラウザ技術の進歩とともに急速な発展を遂げ、現在に至っています。
1981年にはインターネットに接続されているコンピュータは全世界で213台でしたが、今では4,300万台(ホスト数)を越える数になっており、国内におけるインターネット人口は約1,700万人、世界のインターネット人口は約1億6,000万人います。
(1999年現在:平成11年版通信白書より)

インターネットへの接続とプロバイダの役割

一般ユーザ向けにインターネットへの接続サービスを提供しているのは、インターネットサービスプロバイダ(ISP;一般的にはプロバイダと呼ばれています)という業者ですが、具体的にはどのようなサービスを行っているのでしょうか?
一般ユーザが一番使用する機会が多い接続手段である「ダイヤルアップ接続」を例にとって説明してみましょう。

インターネットでは、さまざまなネットワークが接続されて成り立っていることは、すでに説明しましたが、このネットワーク間でデータをリレーしていくことで、インターネットでのデータのやりとりは成り立っています。
こうしたインターネットのしくみは基本的に「常にネットワークがインターネットに接続されている」ことを前提に成り立っています。「IPアドレス」も常時接続を前提としています。
ところが、一般ユーザがインターネットに常時接続するためには、専用線(月数万円)を引く必要があり、また接続のための設備や知識が必要となります。1日に数回メールのやりとりを行ったり、Webページを見たりするだけのために、そこまでのコスト、労力をかけることは非常に困難です。

そこで、必要な時だけインターネットに接続する「ダイヤルアップ方式」が考え出されました。ダイヤルアップ方式では、ユーザがISDNやアナログの電話回線を通してプロバイダに接続(ダイヤルアップ)し、接続している間だけプロバイダから一時的にIPアドレスを与えられます。
また、プロバイダは専用線でインターネットに接続されており、ユーザは電話回線、プロバイダの専用線を通してインターネットとのデータのやりとりが可能になります。

ダイヤルアップの仕組み
ダイヤルアップ接続

また、メールについても常時接続されていない一般ユーザは受信メールをいったんメールボックス(メールサーバ)へ保存しておく必要がありますが、このメールボックスをユーザごとに設けてくれるのもプロバイダの役割です。
一般ユーザは必要な時にプロバイダに接続し、自分のメールボックスに保存された受信メールを受け取るというのが一般的な方法です。

では、ケーブルTVでの接続はどうでしょうか?地元、中野のCATV業者であるCTNの場合を例にとって説明してみたいと思います。

CATVインターネットの場合、常時、24時間接続しておくことが可能なことから、前述の「常時接続」と同じようにイメージしがちですが、実際はどちらかというと、「ダイヤルアップしたまま、24時間つなぎっぱなし」というイメージの方が正しいと思います。
これはCTNとの契約内容にもよりますが、パーソナルタイプの契約では、ユーザはCTNのローカルなネットワーク(閉ざされたネットワーク)の中の1台として、そのネットワーク内でのIPアドレス(インターネット上でのIPアドレスとは異なる)を与えられており、インターネットに(論理的に)直接接続されているわけでは無いからです。
したがって、メールを受信する際には、やはりCTNのサーバ内のメールボックスまで、メールを取りに行く必要があります。
(もちろん、ビジネスタイプの契約であれば、本当の「常時接続」が実現できますが、コストは個人的に楽しむにはちょっと高いかなと思います。)

CTNでの接続の仕組み
CTNでのインターネット接続

CATVインターネットは、やはり高速(バリュー128契約で最大128kbps、定額制でなければさらに高速!)で、24時間接続しっぱなしで定額、電話代もかからないというのが最大のメリットだと思います。

また、最近ではNTTのフレッツ(ISDNでの定額インターネット接続サービス)やADSLなど、定額サービスがいろいろ提供され始めており、コスト、接続品質など、ユーザの選択の目が必要な時代になってきています。

ドメインとIPアドレス

インターネットでやりとりされるデータは、全て小さなかたまり(パケットと呼ばれています)として取り扱われます。このパケットによるデータのやりとりに利用されるのが「TCP/IP」というプロトコル(やりとり上の約束事)です。

TCP(Transmission Control Protocol)はデータを小さなパケットに分解したり、また、逆に組み立てる作業を行い、IP(Internet Protocol)は目的地のアドレス(IPアドレスと呼ばれています)に従って、パケットをインターネット上に送り出します。
送られたパケットはインターネット上のいろいろなネットワークを経由して、目的地に届いたところで元に戻されるというしくみとなっています。

IPアドレスは、基本的にはインターネットに接続される全てのコンピュータに異なったアドレスとして割り振られます。IPアドレスはインターネット全体で重複しないように決められており、それぞれのコンピュータはインターネット上でユニーク(唯一)なものとして認識されるため、データが間違って送られることは(原則的には)ありません。

IPアドレスは3桁ずつピリオドで区切られた12桁の数字で表されます。

例:「210.160.224.211」

でも、この数字の羅列から、どこの何というコンピュータなのかを推測することは不可能です。ということで、インターネット上ではこの数字列を意味のある表現に置き換えたドメイン名が使用されています。
ドメイン名もインターネット上で重複が無いように決められていますが、IPアドレスと異なり、意味のある文字列であり、そのコンピュータの性格を表すことが可能であるため、一般的にはIPアドレスよりもドメイン名が重視されます。

ドメインについて

ドメイン名とは?

上図で、一番右側の『jp』とか『com』とかを表示している部分は「トップドメイン」と呼ばれています。トップドメインは国名や、世界的な所属組織を表すために使用されています。主なトップドメインは以下の通りです。

トップレベル
ドメイン名

意味づけ

au

オーストラリア

br

ブラジル

de

ドイツ

fr

フランス

jp

日本

kr

韓国

ph

フィリピン

th

タイ

to

トンガ

uk

英国

us

米国(ほとんど使用されていない)

com

営利企業(現在では企業以外の団体、個人も所得可能)

edu

学術機関

net

ネットワーク管理組織

org

その他組織

インターネットはもともと米国で普及したため、当初は「国名」を表すトップレベルドメインはありませんでした。そのため、インターネットの世界的な普及に伴いできた「us」ドメインは現在もほとんど使用されておらず、com、edu、net、orgといったドメインが使用されています。

また、jpドメインにおいて、右から2番目のエリアは日本国内での属性(どんな性質のコンピュータか?)を表します。

ドメイン名

属性

ac

学術研究機関
大学、高専、学校法人、専門学校、各種学校、大学校、職業訓練法人

ed

教育機関
保育園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特殊教育諸学校、他

go

官庁、国立機関、特殊法人

co

日本国内で正式に登記された会社組織

or

その他法人
財団、社団、医療、宗教、監査、社会福祉の各法人、協同組合、国際機関 外国政府機関等

gr

任意団体(登記のない団体)

ne

ネットワークサービス提供事業者

ad

JPNIC会員ネットワーク

地域名

地方公共団体、公立機関、病院、個人

以上のように、ドメイン名はインターネットの世界では接続先のコンピュータがどのような立場のコンピュータかを表すため、非常に重要なものとなっています。


『インターネットのしくみ』ということで、かなり堅苦しい内容となってしまいましたが、ネット活用講座第1回はいかがだったでしょうか?
『活用編』のステップでは実用的なことを中心に掲載していきたいと思いますが、まずは『基礎編』ということで、インターネットについてのいろいろなしくみをご理解いただければと思っています。

第2回は「Webページって?」です。

このページについてのご意見、ご要望はinfo@e-nakanoku.comまで。

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